アルゴリズム
<得られた画像から鏡の位相差を出す方法>
鏡の位相差によってできる像の分かれ方の理論モデルを作り、 得られた画像とモデルを比較して鏡の位相差を推定する。その時の 比較方法としては、ピアソンの積分相関係数を使う。
ピアソンの積分相関係数
- 2 変数 X,Y が n 組あるとする。
- ピアソンの積率相関係数 r は,「変数 X と変数 Y の共分散」と「それぞれの変数の標準偏差」から求められる。
これは、相関係数が 0 に近いければ相関関係がないといえ、1 に近いほど相関関係があるといえるものである。
得られた画像とモデルから n × m ピクセルを使って、それぞれのモデルのピクセルの値を上の変数 X,Y と見立てて相関係数を求める。
例
例として以下の 5 つのモデルを用いて、下の 2 つのデータと比較し位相差を求めることにする。
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データ 1 | データ 2 |
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0/5λ | 1/5λ | 2/5λ | 3/5λ | 4/5λ |
モデルとデータを比較するのに、上のピアソンの積分相関関数を使う。モデルと得られた画像 の n pixel × m pixel の部分を使って比較する。
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モデル | 得られた画像 |
そのときの結果は、以下のグラフになる。
データ 1 | データ 2 |
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以上のグラフより、今回のモデルの場合は位相差はデータ 1 の場合は 2/5λ、データ 2 の場合は 0/5λと分かる。