特性の逆転

2006年3月25日〜4月5日に取得したデータを以下に示す。

2006年3月25日〜4月5日のデータ

センサー1(赤)の周りの環境(今回は主に温度)に対する相関が他の3つのセンサーとは逆になっている。前回まではこの様な症状は出ておらず、今回突然起こった。原因は不明

また、今回は今までとは違い、水蒸気量と温度ではうまく補正できなかった。
センサーの値と水蒸気量と温度の関係


補正結果

特性の逆転の確認と温度相関の確認

2006年4月10日〜4月20日の測定では次のことを行った。

  1. センサー1とセンサー2を入れ換える ← 特性の逆転の原因がセンサーヘッドにあるか、コントロールボックスにあるかの確認
  2. 途中でコントロールボックスにホッカイロをおく ← 温度相関はセンサーヘッドの温度によっているか、コントロールボックスの温度によっているかの確認
2.に関しては、前回の実験の結果、どちらの温度を補正に使えば良いかがわからなくなっていたので、その確認のためにおこなった。

測定の結果を示す。

2006年4月10日〜4月20日のデータ

センサー1とセンサー2を入れ換えたので、下段のグラフの緑の線が前回特性が逆になったセンサーである。今回もこのセンサーの特性が他の3つに対して逆になっている。よって、特性が逆転した原因はセンサーヘッドにあると考えられる。
上段のグラフの赤い線がコントロールボックスの基板の温度である。30000サンプリング目と40000サンプリング目の間の温度変化が、コントロールボックスにホッカイロを置いたことに依るものである。下段のセンサーの測定値と比べてみると、センサーの測定値はコントロールボックスの温度に反応していることがわかる。よって、補正はコントロールボックスの温度で行った方が良いと思われる。

コントロールボックスの温度での補正と、センサーヘッドの温度での補正の2種類の補正を実際に行ってみた。

コントロールボックスは断熱材に覆われているので、温度が安定している。センサーヘッドの温度での補正での細かい振動はセンサーヘッドのむきだしで温度が安定していないことが原因と考えれる。しかし、それを考慮してもコントロールボックスの温度での補正の方が、特に温度変化に対する反応で優れていると思われる。

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25/Apr/2006. sakai@kusastro.kyoto-u.ac.jp