新型センサーのテスト

新型センサーが届いたのでテストを行った。センサーの設定は

で行った。セッティングは下図のような治具にセンサーを固定し、間隔dを一定にしたまま10日間測定を行った。
Setting

カウントを距離に変換するときのテーブルに異常があって、正しく距離に変換されない。そこで、距離を求めるために古い型のセンサーのデータを用いてカウントと距離の変換式を求めた。
旧センサーのカウントと距離の関係
その結果は、
d = -0.024810 × (count) + 1855.965903 (d = 350μm 付近)
d = -0.028131 × (count) + 2047.035572 (d = 450μm 付近)
であったので、この式を用いてカウントを距離に変換してみた。1、3番のセンサーは上の式、2番のセンサーは下の式を用いた。結果を下に図示する。上が得られたカウント値で、下が距離に変換したものである。また、いずれも開始時の値を0として、そこからの変化分を表している。
カウントと距離
46000サンプリング付近で実験室内で旋盤作業が行われており、それがジャンプの原因と思われる。測定値が数μmにわたる非常に大きな変動を示しているが、この原因がセンサーにあるのか、変換方法に問題があるのか、治具に問題があるのかは、まだわからない。

環境変化と測定値の関係を下に図示する。ただし、センサーの測定値はジャンプを消去したものを使っている。
環境変化と測定値の関係

  1. 上段
  2. 中段
  3. 下段
旧型のセンサーに比べ、はっきりした温度・湿度特性は見られない。

ノイズ

今回のデータにはノイズが見られた。発生していたのは0〜32000サ ンプリング付近に大きなノイズが発生し、その後も小さいノイズが現れた。
拡大図を下に示す。

10000〜10500サンプリング
拡大図1

15000〜15500サンプリング
拡大図2

56000〜56500サンプリング
拡大図3

一つめと二つめが前半の大きなノイズが発生していた部分の拡大図で、三つめが後半の小さなノイズの拡大図である。二つめのグラフからわかるように、1番のセンサー(赤)と2番のセンサー(緑)ではノイズの向きが逆である。また、三つめのグラフからわかるように、センサーによってノイズの大きさが異なる。(3番のセンサー(青)はノイズが発生していないようである)

今回のノイズは以前現れたノイズと大きさとタイムスケールが似ているので、同じ原因ではないかと考えられる。

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28/Oct/2006. sakai@kusastro.kyoto-u.ac.jp