IFSモードにおける光学系

IFSモードにおいて、MLAによって生成されるそれぞれのマイクロピ ューピルの直径は54 μmであり、これはCCD上での2ピクセルに 相当するように設計されている。 CCD上でのマイクロピューピル像を劣化させないよう、我々は、MLA とそれに対する補正レンズ系を設計した。 これにより、望遠鏡上の1点からの幅100 nmのどの波長の光でも、 55 mm直径視野内のどのマイクロレンズに対しても、CCD上1ピクセル 以内にスポットを生成する。 ここで100 nmとは、実際に同時に観測される波長域に等しい。 補正レンズ系は、とくにMLAが発生する色収差を補正するために、 また、MLAの射出瞳とコリメータの入射瞳を等価にするために必要 である。 良質のマイクロピューピルを確保することが、隣接スペクトル間の クロストークをおさえるのに重要である。 実測された多瞳像サイズは、全マイクロレンズについての統計で 半値全幅が2.13 ± 0.10ピクセルという設計通りのしかも非 常に一様性に優れたものであった。