2つの表示器の併用

新型表示器と旧型表示器を併用して測定を行うと、旧型表示器の読み出しが不安定になる問題がある。

1.旧型表示器を新型表示器と併用した場合

接続方法は
併用したときの接続方法

旧型表示器の読み出しは、
旧型表示器の読み出し1(併用時) 旧型表示器の読み出し2(併用時)
どちらも大きな変動が生じている。

2.旧型表示器を単独で使用した場合

接続方法は
旧型表示器単独の接続方法

旧型表示器の読み出しは、
旧型表示器の読み出し3(単独時) 旧型表示器の読み出し4(単独時)
併用時に見られたような不安定性は無い。

電磁波のシールド

上のような、新型と旧型の表示器を併用したときに見られる不安定性の原因として、電磁波の影響が考えられる。すなわち、新型表示器につながったセンサーヘッドと治具(対向金属面)には交流電流が流れるので、治具がアンテナのような働きをして電磁波を出し、それが旧型表示器のセンサーヘッド(またはそのGND電位)に変動を与えているのでは無いかと考えた。

そこで、旧型表示器のセンサーヘッドと治具(対向金属面)を電磁波を遮断するため鉄の箱で覆い、測定を行ってみた。

鉄の箱無しの場合

接続方法は
併用したときの接続方法

旧型表示器の読み出しは、
旧型表示器の読み出し5(併用時) 旧型表示器の読み出し6(併用時)
どちらも大きな変動が生じている。

鉄の箱有りの場合

接続方法は
遮蔽したときの接続方法

旧型表示器の読み出しは、
旧型表示器の読み出し7(遮蔽時) 旧型表示器の読み出し8(遮蔽時)
2つめは始めのほうに変動が生じたが、その後は平穏であった。

上で示したように、センサーヘッドと治具を鉄の箱で覆った場合、覆わずに併用したときに見られた大きな変動は見られなくなった。そのため、センサーヘッド付近にはなんらかのシールドとなるものが必要と考えられる。

<<その18へ <トップへ> その20へ>>


01/Mar/2006. sakai@kusastro.kyoto-u.ac.jp