使用するエタロン

クィーンズゲイト製のファブリペロエタロンET50シリーズを用いる。 既に第1号機において有効性が実証された2個のエタロン (Ohtani et al. 1998)を第2号機でも用いる。 直径50 mmの低分散用のものと高分散用のものがある (Table 2)。 低分散用のものはチューナブルフィルタとして単色像を得るために用 いられ、高分散用のものは速度場の測定に用いられる。 両者ともに各反射面は400 nmから700 nmまでの広帯域コーティングが 施されており、低分散用は90 %の反射率、高分散用は95 %の反射率 に設定されている。 He-Neレーザを用いて測定された有効フィネスは、それぞれ、25、40 である。 また、エタロンとしての透過率は両方のエタロンについて約60 %と 測定されている。 なお、現在、370 nm付近用の比較的低分散の3個目のエタロンを立ち上 げ中である。 これにより、すばるの”紫外”性能をフルに活かすことができるであ ろう。
 



表 2: エタロンの特性
エタロン 面間隔 波長 透過率 6328 Åでの Hα波長での  
  (μm) (Å) ピーク フィネス 分解能R  
ET50FS-952 3-8 4000-7000 0.6 25 250-600 Tunable filter
ET50FS-953 55 ± 3 4000-7000 0.6 40 6800 Velocity field