水曜雑誌会 (Wednesday Seminar)

水曜雑誌会は、恒星物理や太陽・プラズマ物理に関する論文、自身の研究等を紹介しあうセミナーです。

schedule

seminar in 2011b

後期の雑誌会の発表内容と予定です。

日付発表者(予定)題名・発表内容
10 月 5 日休会
物理学第二教室特別講義のため

10 月 12 日休会
物理学第二教室特別講義のため

10 月 19 日野上
明日の雑誌会では、先週アナウンスさせて頂いたように、

>では次の雑誌会では、「動き出した光赤外線観測大学間連携」という
>タイトルで話をします。今年度より国立天文台+7大学で、光赤外線での
>連携観測によって観測的研究及び学生教育を進めるというプロジェクトが
>走り始めました。このプロジェクトが走りだすまでの経緯と現状、及び
>出つつある成果をお話したいと思います。

という内容で話をしたいと思います。これを利用してどういう
観測が可能かを知って頂き、今後の観測の提案を頂ければと
考えています。

10 月 26 日上田
明日は、先週の国際会議で話してきた
"Investigation of AGN evolution with eROSITA"
というタイトルの話をします。review talk なので、昔きいたような話とかなりかぶっているかもしれません。

eROSITA というのは約2年後に打ち上げ予定の独ソ、もとい、ドイツとロシアによる全天X線サーベイ衛星です。これの紹介も軽くします。

11 月 2 日廣井
来週は
"The Population of High-redshift Active Galactic Nuclei in the Chandra-COSMOS Survey"
Civano et al. (2011)
の紹介をする予定です。

今日(10/26)ライバル陣営として話題に出ていた COSMOS チームの
研究で、Chandra-COSMOS のディープサーベイの z=3--5.3 の
AGN のデータを AGN の光度函数を計算したという話です。

できれば、それに自分の SXDS のデータを用いた結果を加えて
紹介したいと思います。

11 月 9 日志達
次回の雑誌会では、複数のブラックホール(BH)連星を RXTE 衛星でモニタ観測した結果を報告した2論文

"X-ray Spectral Transitions of Black Holes with RXTE All-Sky Monitor"
Gierlinski & Newton 2006, MNRAS, 370, 837

"Evidence for a change in the X-ray radiation mechanism
in the Hard State of Galactic Black Holes"
Sobolewska et al. 2011, MNRAS, 417, 280

を紹介します。

前者はBH連星の state transition は2種類に分類できる という内容で、後者はBH連星の low/hard 状態について、 光度変動に伴うX線スペクトルの変化の仕方を議論した 論文です。

11 月 16 日休会
宇宙物理学教室集中講義(草野氏)のため

11 月 23 日休会
勤労感謝の日のため

11 月 30 日大島/廣井
D2中間発表

廣井:「MAXI カタログ初版の作成と AGN の種族比の研究」 というタイトルで、自分の研究の話をします。
宇宙の進化を考えるにあたって、近年話題となっている 問題の一つとして、銀河と銀河中心ブラックホールの 共進化という問題があります。この問題について取り組む ために重要な天体が活動銀河核(AGN)です。というのは、 AGN は銀河中心ブラックホールに物質が降着することで 輝いており、またその活動は銀河の星生成にも影響を与える からです。 この AGN を系統的に探査するため、二つの研究を行っています。 一つは、 全天 X 線監視装置(MAXI)という装置で取得された データを用いて全天の X 線カタログを作るというものです。 これにより、AGN の系統的探査を行うための近傍 AGN のサンプル データが得られます。もう一つは、すばる・XMM-ニュートン ディープサーベイ(SXDS)のデータを用いて、遠方宇宙(3
大島:「矮新星のoutburst時の変動に関する観測的研究」と言うタイトルで、 自分の研究の話をします。
SU UMa型矮新星の成因について、近年出されている疑問点と、 それに対する解決手段として食のある激変星のdiskを用いる方法に ついて話す予定です。

12 月 7 日市川
今週は、
"Search for Gamma-ray Emission from X-ray Selected Seyfert Galaxies with Fermi-LAT"
Ackermann et al. (2011) arXiv: 1109.4678

を発表します。
relativistic jetをだしていない、いわゆるradio-quietなSeyfert AGNで、
γ線が受かっているかどうかについて議論している論文です。

12 月 14 日森谷
連絡が遅くなりましたが、本日の雑誌会では以下の論文を紹介します。

Meilland et al. 2011, arXiv:1111.2483
"First spectro-interferometric survey of Be stars I. Observations and constraints on the disk geometry and kinematics"

http://jp.arxiv.org/abs/1111.2487v3

12 月 21 日休会
宇宙物理学教室集中講義(犬塚氏)のため

1 月 11 日佐藤
今週は
"CAIXA: a catalogue of AGN in the XMM-Newton archive III. Excess Variance Analysis"
Ponti et al. (2011) arXiv: 1112.2744v1
の紹介をします。

XMM-Newton の観測データを用いて161のAGNについてX線光度の変動強度を計算 し、ブラックホールの質量、質量降着率などAGNの他の物理量との相関を調べた 論文です。また、変動強度からブラックホール質量の推定も行なっています。

1 月 18 日前原
本日の雑誌会は

"Superflares on late-type stars"

ということで、Kepler衛星のデータを使って、太陽型を含む晩期型星でのフレアや、 フレアを起こす星にみられる変光について調べた結果などについて発表する予定です。

1 月 25 日早崎
今回は、最近取り組んでいる新しい研究についての初披露です。
タイトルは、
"Tidal disruption of a star in an eccentric orbit by a massive black hole"
内容は、去年MAXIも活躍したSwift J164449.3+573451
のX線光度曲線におけるダブルピークの理論的解釈についてのお話です。

スライドは英語ですが日本語でお話します。
初披露なので、トーク(研究)の粗やバグを探ってfixしたいという意図があります。
皆さんからの忌憚のない意見、コメントお待ちしております。
スタッフ、PD、博士課程の方々はもちろんですが、修士課程の学生の方も
遠慮なくガンガン質問をぶつけてきてください。
よろしくお願い致します。

2 月 1 日池田
今回は、私が行っている可視光を使った クェーサーサーベイの研究結果(z~4-5)について 紹介したいと思います。
タイトルは、
"COSMOS天域における高赤方偏移低光度クェーサー探査"
です。
参考文献は、
Ikeda et al. (2011) ApJ, 728, L25
Glikman et al. (2010) ApJ, 710, 1498
Glikman et al. (2011) ApJ, 728, L26
です。

2 月 8 日本田
今週(2/8)の雑誌会では以下の論文をまとめて紹介させていただきます。
太陽類似星でのLi、Beの振る舞いについて、観測の結果などです。

Behavior of Li abundances in solar-analog stars 1,2
Takeda et al. A&A (2007) 468, 663, (2010) 515, A93
Beryllium abundances of solar-analog stars
Takeda et al. PASJ (2011) 63, 697

2 月 15 日休会
GCOEシンポジウムのため

2 月 22 日大久保
”Beryllium abundances in stars with planets Extending the sample”
Ga'lvez-Ortiz, M. C. et al. A&A 2011,530,66
を紹介します。

惑星を持つ星がmetal-richであるoriginを調べるために軽元素であるBe abundanceを求めて、親星に惑星が落ちたかことが原因かどうかを調べた話しです。
2週とも、Li、Beの話ですが、よろしくお願いします。

2 月 29 日吉田
今週は、もうすぐsubmit予定の私の論文を紹介します。

Title:
Two power-law states of the ultraluminous X-ray source IC342 X-1

4つのX線衛星による全てのデータ(Suzakuによる我々の観測を含む)を用いて、近傍にあるULXの1つ IC342 X-1の長期変動を調査しました。 その結果得られた2種類のpower-law状態の特性について議論します。

過去の雑誌会の内容はこちらに。
2011 年度前期
2010 年度前期
2010 年度後期

2012 年度前期へ進む
2012 年度後期へ進む