講演者名:野津 翔太

タイトル:様々な元素組成・温度構造を持つ太陽系外ガス惑星大気の平衡化学構造・赤外線スペクトル

アブスト:
 原始惑星系円盤(以下、`円盤')内では凍結温度の違いにより、分子種ごとにスノーラインの位置は異なると考えられる。その為、円盤ガス・ダスト中のC/O比は、中心星からの距離に応じて変化すると考えられる。これまで我々は、円盤の化学反応ネットワーク計算と放射輸送計算の手法を用いて、円盤内のスノーライン位置とC/O比の分布や、それらを観測的に同定するのに適した分子輝線の調査を進めてきた。(e.g., Notsu et al. 2016, ApJ, 827, 113; 2017a, ApJ, 836, 118; 2017b, ApJ, submitted)
 一方で近年、円盤と系外惑星大気のC/O比を比較する事で、惑星の大気獲得・移動の過程に制限を加えられる事が検討されている。(e.g., Oberg et al. 2011) そこで我々は、系外惑星大気の化学構造と惑星形成環境の関係を探るべく、惑星の中心星からの距離・惑星大気の元素組成比(C/N/O/H比)を円盤赤道面の詳細な化学反応計算の結果(Eistrup et al. 2016)に基づき様々に変えた場合について、系外ガス惑星大気の物理構造計算・化学平衡計算を実施している。また、得られた系外惑星大気に関して赤外線スペクトルの計算も行なっている。  本発表では最近の太陽系外惑星大気の化学構造研究について簡単にまとめた上で、我々の研究内容の現状結果を報告する。