2008年度天文天体物理若手夏の学校
天文学と社会分科会 『天文学とマスコミ』
「天文学と社会」分科会は、天文学と社会との関わりについて議論するために毎年開かれている分科会です。
天文学という社会還元が難しい学問を研究する上で、社会における天文学のあり方を考えていくことを目的と
しています。
今年のテーマ“天文学とマスコミ”
今年の「天文学と社会」分科会では、天文学の研究成果を社会に伝える手段としてのマスコミに注目し、マスコミを通じての天文学と社会との関わりについて議論します。
このテーマは、
「天文学って一般の人に受けはいいけど、専門家との認識の違いが大きいのでは?」
「マスコミに流れる天文学の記事ってなんだか偏りがありそうだし、ちょっと間違ってる部分もあったりするんじゃない?」
というような疑問から始まりました。
そこで、まずマスコミによる天文学の社会普及の現状について調べるため、事前準備として研究者の方々と一般の方々の双方にアンケートを実施しています。その結果から、両者の間にある天文学に対する認識の違いを具体的に知ることができるでしょう。
こちらのアンケートには夏の学校参加者の皆様にもぜひ積極的なご参加をお願いしたいと思います。
当日はマスコミに携わるお仕事をされているお二人を招待講師としてお招きし、研究者のマスコミを通じた社会との関わり方について、アンケートの結果をふまえてお話して頂く予定です。
招待講師の生田ちさと様は国立天文台で広報室に所属されているため、研究者とマスメディアを繋ぐ立場から、また科学雑誌の編集に携わっていらっしゃる黒川卓様には、研究者と社会を繋ぐマスメディアの立場から、それぞれ興味深いお話が聞けると思いますので、皆様奮ってご参加下さい!
セッションの流れ
開催日時:7月29日(火) 13:00〜14:30
13:00 分科会の主旨説明(5分)
13:05 アンケート結果紹介(20分)
13:30 招待講演1
生田ちさと様(25分+質問5分)
13:55 招待講演2 (予定)
黒川卓様(25分+質問5分)
14:20 総合質問&まとめ(5分)
14:30 終了
招待講師紹介
生田 ちさと 様 (国立天文台)
1996年東京大学理学部天文学科卒業、2001年同大学院理学系研究 科天文学専攻博士課程修了。理学博士。日本学術振興会特別研究員(DC1)、同海外特別研究員を経て、2002年より国立天文台天文情報センター助教。
専門は銀河形成・進化。銀河を構成する星の年齢や化学組成を調べることで銀河がどのように進 化したかを研究している。
国立天文台では、広報室に所属し、研究成果のマスコミリリースやウェブを通じての広報・普及活動を行っている。また、有志によるWIN-NAOJプロジェクトの立ち上げメンバーとして、女性研究者も、もちろん男性研究者も働きやすい研究 環境作りを目指し、活動中。研究会参加や観測の時の託児支援事業を立ち上げる。
現在、二児の母。
黒川 卓 様(日本経済新聞社 科学部 記者)
1957年岐阜県生まれ。1983年3月、早稲田大学 大学院理工学研究科 博士前期課程修了。1983年から1985年の間、石川島播磨重工業にて原子炉材料の研究開発に携わる。
1986年2月、日経マグロウヒル社(現日経BP社)に転職。その後『日経ニューマテリアル』や 『日経超電導』の記者、『日経ベンチャー』副編集長などを務めた後、2003年から2005年まで『日経ナノテクノロジー』編集長。現在は日本経済新聞社の科学技術部記者でナノテクノロジーや高温超電導などを担当する。
取材・報道活動以外にも『Nature』の翻訳者、内閣府 総合科学技術会議 専門委員、経済産業省 産業構造
審議会 臨時委員を務めた こともある。世界各地で科学技術などに関する講演も行なっている。
アンケート紹介
今回、私たちは天文学・宇宙物理学の専門家116名に、一般の方844名にアンケートを行いました。
それぞれのアンケートの内容、結果については以下のページをご覧下さい。
一般の方向けアンケート
専門家の方向けアンケート
座長紹介
- 高本亮 :京都大学 M2
- 森谷友由希:京都大学 M2
- 森本奈々 :東北大学 M2
謝辞
就職活動などで忙しい中で、大阪教育大付属の小学校、中学校、高校へのアンケート実施を手伝って下さいました、大阪教育大学修士2年の芝田たける様に座長一同、心より感謝致します。
そして、アンケートに協力してくださった全ての方に心よりお礼申し上げます
本当にどうもありがとうございました。
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