Efficiency of Grating


回折格子(grating)の効率を計算してみます。
Grating にあたる光の位相を計算して、1次元Fourier 変換により効率を求めます。手順は以下の通り。
  1. あるBlaze 波長、groove density の条件の下、ある波長λについて、x軸上の各点に対して、blaze 上での光の位相を求める。
  2. Fourier 変換してパワースペクトルを求める。
  3. パワースペクトルの、ピークとなっている部分の面積(1次暗部に囲まれた部分の面積)を全体の面積で割る。
    これが波長λにおけるgrating の効率になる。
  4. 各λについてgrating の効率を求める。
尚、FMOSに使用しているGrating のBlaze 波長は1.4[um]、groove density は500[g/mm]のようです。
Blaze 波長を1.0[um]から1.7[um]まで0.1[um]ずつ変えて効率を求めました。
結果は下の図のようになっています。(クリックで画像のみを表示)。但し、1.0[um]から1.4[um]のものまでしか表示していません。

効率はFMOSの観測できる波長範囲(0.9 -- 1.8[um])を表示しています。
現在のFMOSのgrating では1.1[um]よりも短波長側のほうで効率がよくないようです。どの波長範囲でも一定の効率を得られるのはBlaze 波長が1.1 -- 1.2[um]の範囲にあるのが望ましいようです。

下図はBlaze 波長1.4[um]のときのパワースペクトル。ピークの位置が波長ごとにずれている。
また、回折限界λ/D(Dは計算した幅)とパワースペクトルのピーク部分の幅(1次暗部に囲まれた部分の幅)を求めると、〜5e-7deg(0.1")と〜3e-4deg(0.06")でほぼ一致。



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