第3鏡ユニットに関するFEM解析


第3鏡周辺の歪みに関するFEM解析です。
  1. 90°に傾けたときの歪みをみる。(go)
  2. バッフル同士の接続を板に換える。(go)
  3. 土台の強化(go)

90°に傾けたときの歪みをみる。

第3鏡周辺の構造が90°傾けたときにどの程度歪むのかをFEM解析を使って求めました。
それぞれの構造に厳密な大きさはまだ確定していないので、板などの厚みや管の長さ、太さは適当な値を入れています。(右図参照)
図で、それぞれの部分は となっています。
図面は以下のところから閲覧できます(但し.dwg ファイル)。
tertiaryunit.dwg
また、上面図と側面図は以下のようになっています。(クリックすると拡大します)

FEM解析をすると以下の様になりました。(図面上では、力を+x方向にかけるので重力は-x方向にかかります。)
材質は鏡はZPFで、その他は鉄にしています。
左の図は鏡を横から見た図です。力を紙面に向かって奥にかけたので、重力は紙面から手前に向かってかかっています。
アニメーションを以下におきました。
tertiaryunit_x.avi:-x方向から見た図(全変形量)
(但しアニメーションは全体が横を向いています。)


右上の図は鏡を正面から見た図です。力を矢印の方向にかけたので重力は矢印とは真反対の方向にかかっています。 アニメーションを以下におきました。
tertiaryunit_y.avi:+y方向から見た図(全変形量)
全体で一番歪みが生じたのはバッフル上部で0.655mm程地面側に下がりました。
また、バッフル中部につけた板もぐにゃぐにゃになっています。

全体[um]x軸[um]y軸[um]z軸[um]
変形量(最大)6550.3105139
変形量(最小)0-647-96-144

バッフル同士の接続を板に換える。

90°に傾けたときの歪みは土台部分の変形が原因となっているので土台をしっかりさせるために放射状のリブを配置します。
また、バッフルの接続も棒ではなく板に換えました。板の厚みはとりあえずそれぞれの円弧の3°分(22mm-35mm程度)としています。また、幅はそれぞれのリングぎりぎりになるようにしています。(一番下の板は幅が狭くなるので台形にしています。)
図面は以下のところから閲覧できます(但し.dwg ファイル)。
tertiaryunit2.dwg
また、上面図と側面図は以下のようになっています。(クリックすると拡大します)

FEM解析をすると以下の様になりました。(図面上では、力を+x方向にかけるので重力は-x方向にかかります。)
材質は鏡はZPFで、その他は鉄にしています。
左の図は鏡を横から見た図です。力を紙面に向かって奥にかけたので、重力は紙面から手前に向かってかかっています。
アニメーションを以下におきました。
tertiaryunit2_x.avi:-x方向から見た図(全変形量)
(但しアニメーションは全体が横を向いています。)


右上の図は鏡を正面から見た図です。向かって右に重力がかかっています。
アニメーションを以下におきました。
tertiaryunit2_y.avi:+y方向から見た図(全変形量)
全体で一番歪みが生じたのはバッフル上部で0.472mm程地面側に下がりました。
板にした方が若干ひずみが弱くなりました。

全体[um]x軸[um]y軸[um]z軸[um]
変形量(最大)4720.710282
変形量(最小)0-470-76-82

特に、バッフルを除いた鏡と土台部分のみでの解析結果は以下のようになりました。
左の図は鏡を横から見た図です。力を紙面に向かって奥にかけたので、重力は紙面から手前に向かってかかっています。
アニメーションを以下におきました。
tdodaionly_x.avi:-x方向から見た図(全変形量)
(但しアニメーションは全体が横を向いています。)


右上の図は鏡を正面から見た図です。向かって右に重力がかかっています。
アニメーションを以下におきました。
dodaionly_y.avi:+y方向から見た図(全変形量)
全体で一番歪みが生じたのは鏡部分で0.109mm程地面側に下がりました。
鏡本体の重みで土台が歪んでいるのが顕わに見えます。土台部分の強化が必要なようです。

全体[um]x軸[um]y軸[um]z軸[um]
変形量(最大)109-109239
変形量(最小)00.30-2-39

更にz軸方向の変形のみを表した図は右のようになっています。(紙面向かって手前が+y方向です。)
また、各部品の質量は、

となりました。鏡+背面支持板で550kg程度あるので、実際の形より重たくなってることがわかりました。
最後に、鏡面の法線ベクトルがどのくらい変化したかを調べました。
右図のように、鏡面の上四半点をA、左右四半点をそれぞれB、Cとします。変形前の鏡面の法線ベクトルはベクトルABとベクトルACの外積から、法線ベクトル=(0,1/√2,1/√2)となりました。(鉛直方向からinclination45°の方向。)
90°傾けたときの3点の変形量からこの法線ベクトルの変化を見積もります。
3点の各方向の変形量からAB、ACベクトルの変化量B、Cベクトルを求め、(AB+B)×(AC+C)を計算します。
それぞれのベクトルの各成分は以下の表のようになっています。
ベクトルABAC外積BC外積の変化量
x成分400-40000.0390.036-30.2
y成分388.91399.91311128-0.0010-0.00080.9
z成分-388.91-388.913111280.039-0.0390.3

但し変形後の外積を求める際、B×Cは微小なので無視できるとしました。外積の変形量から、鏡面の法線方向はy、z成分は殆ど変化がなく(大きさも変化がないとして)x成分に-0.00010変化したことが分かりました。(法線ベクトル=(-0.00010,〜1/√2,〜1/√2))
ここから光軸のずれは、 0.00010*(180/π)*3600 = 2080″ より、2倍して(入射+反射)4160″(>1°)となります。

土台の強化。

鏡の重みで土台が変形し、それが全体の変形に繋がっているようなので土台の上下の板と円筒の厚みを増やしました。
また、各部品の質量は、 となりました(総質量697kg)。鏡と背面支持部分で大体300kg弱、土台は元の2倍の質量になりました。
上面図と側面図は以下のようになっています。(クリックすると拡大します)

FEM解析をすると以下の様になりました。解析は鏡+土台部分のみで行いました。(重力は-x方向)
材質は鏡はZPFで、その他は鉄にしています。
左の図は鏡を横から見た図です。力を紙面に向かって奥にかけたので、重力は紙面から手前に向かってかかっています。
アニメーションを以下におきました。
dodaionly2_x.avi:-x方向から見た図(全変形量)
(但しアニメーションは全体が横を向いています。)


右上の図は鏡を正面から見た図です。向かって右に重力がかかっています。
アニメーションを以下におきました。
dodaionly2_y.avi:+y方向から見た図(全変形量)
全体で一番歪みが生じたのはバッフル上部で0.033mm程地面側に下がりました。
土台を強化したことと鏡+支持部分の軽量により歪みは1桁小さくなりました

全体[um]x軸[um]y軸[um]z軸[um]
変形量(最大)33-330.712
変形量(最小)00-0.7-12

前回と同じようにして90°傾けたときの3点の変形量から鏡面の法線ベクトルの変化を見積もります。

それぞれのベクトルの各成分は以下の表のようになっています。(記号は前回と同じ。)
ベクトルABAC外積BC外積の変化量
x成分400-40000.0110.011-8.98
y成分388.91399.91311128-0.00007-0.000020.06
z成分-388.91-388.913111280.011-0.0120.06

但し変形後の外積を求める際、B×Cは微小なので無視できるとしました。外積の変形量から、鏡面の法線方向は(大きさも変化がないとして)x成分に-0.00003変化したことが分かりました。(法線ベクトル=(-0.00003,〜1/√2,〜1/√2))
ここから光軸のずれは、 0.00003*(180/π)*3600 = 5.9″ より、2倍して(入射+反射)12″となります。

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