制御実験 7 試験26


こぶ調査2

フルストローク試験で出ている『こぶ』について調査しています。
『こぶ』の特徴は

です。
アクチュエータなどに対向板を直接つけて往復駆動し、センサの挙動を調べます。

研削機を使って対向板動かす。2mm駆動、1往復

動きの素性がよいる研削機を使って対向板を動かし、位置-カウント関係を調べます。
以下の図は、横軸がストローク[nm]、縦軸がセンサのカウント値です。


フルストローク試験でみられる「こぶ」のような形状はありません。
しかし、80000カウント付近でうねりがみられます。

それぞれ、
y = a + b /(1 - exp(c * x - d))
でフィットしたときのパラメータは以下のようになりました。

センサabcd
#1 20051.5 29300.4 1.58424e-06 2.4997
#2 2848.41 47710.6 2.04017e-06 3.34982
両者でa,bの値が大きく異なっているのは低いカウント値の方のデータの量が異なるからです。

対向板を直に取り付けたアクチュエータ1mm駆動、3往復

各センサの特性を見る為に対向板をシャフト部分に直に付けたアクチュエータを使ってパルス-カウント関係を調べました。
アクチュエータは変えないので、センサ毎の特性が見えることが期待されます。
その他の写真はこちら

以下の図は、横軸がパルス、縦軸がセンサのカウント値です。
(左から内周、外周、エッジセンサ)

   

センサそのものや、センサ+アクチュエータでは『こぶ』に相当する特徴は見られません。
しかし、研削機で調べた時と同じように、80000カウント付近でうねりが見られます。
どのセンサでも同じ位置にうねりがあります。 センサの特徴でないならば、アクチュエータの特性の可能性が高いです。

それぞれ、
y = a + b /(1 - exp(c * x - d))
でフィットしたときのパラメータは以下のようになりました。

センサabcd
内周  #1 25283.2 23466.1 2.44039e-05 1.77122
内周  #2 23293.1 25826.1 2.61473e-05 1.90321
内周  #3 25218.5 23693.6 2.44574e-05 1.77959
外周  #1 24629.7 24315.2 2.49752e-05 1.81684
外周  #2 23411.6 25536.9 2.60125e-05 1.89385
外周  #3 23686.1 25232.9 2.57548e-05 1.87539
エッジ #1 24532.4 24575.1 2.50582e-05 1.82501
エッジ #2 24838.9 24254.5 2.44121e-05 1.78395

更に0.2umのシムを挟んでアクチュエータが駆動する場所を変え(センサのカウント値は両者で同じ範囲)、うねりがどうなるかを調べました。

:シムなし
:0.2umシムあり

うねりの位置は変わらなかったので、うねりはセンサの特性のようです。

対向板をねじで取り付けたアクチュエータ3mm駆動、3往復

各アクチュエータの特性を見る為にねじとつけた対向板をシャフト部分付けパルス-カウント関係を調べました。
その他の写真はこちら

以下の図は、横軸がパルス、縦軸がセンサのカウント値です。
(左から内周、外周)

 

センサそのものや、センサ+アクチュエータでは『こぶ』に相当する特徴は見られません。

アクチュエータabcd
内周 #1 19144.1 30047 2.63466e-05 5.24816
内周 #2 21025.9 28140.5 2.57904e-05 5.13179
内周 #3 24846.7 24245 2.43255e-05 4.81676
外周 #1 24256.1 24846.8 2.45624e-05 4.87957
外周 #2 24592.5 24507.1 2.44636e-05 4.8451
外周 #3 24461.4 24623.6 2.4455e-05 4.85102

追試験:対向板を直に取り付けたアクチュエータ1mm駆動、3往復

後日京都で追試験を行いました。 行ったのは対向板を何度かつけかえて挙動を調べました。
:test00 最初
:test01 対向板つけかえ、1回目
:test02 対向板つけかえ、2回目
両方ともなるべく同じ位置になるようにつけかえる。
最初と1回目の位置がずれた為か、カウント値の範囲が変わりました。
うねりの位置はカウント値に対して同じところにきているので、うねりはセンサ由来であることが再確認できました。

:test03 対向板を少しずらして取付け
:test04 対向板を真ん中の位置に戻す
今度は対向板の位置をずらして取付けました。
ずらして取付けるとカウント値が変化するので、同じ範囲になるよう調整をしました。
うねり等の振る舞いは変わらないので、対向板の真ん中にセンサヘッドがある場合と無い場合とでは、カウント値が変化する以外の差はないようです。



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