制御実験 7 試験23


フィードバック試験:2011.08.11

フィードバックをかけながら望遠鏡を動かし、フィードバックが追いつくか、カウント値のばたつきはどの位変化するかを見ました。
今回は望遠鏡の駆動がスクリプト化されたので、毎回同じ場所に向かいます。 フィードバックは
(1)どちらもかけない、(2)内周のみ駆動、(3)外周のみ駆動、(4)内外周両方駆動、の4通り試しました。
それぞれの試行では3回ずつ同じ試験を行っています。
外周セグメントとホイフルツリーの間にはテフロンシートが挟まっています。

以下の図は、全て横軸は時間[秒]、縦軸は
上段:データ全体
中段:前半部分の平均値からの偏差
下段:1つあとのデータとの差分
となっています。また、それぞれの色は、
赤:1番のセンサ…アクチュエータ3番側についている(1回目)
赤:1番のセンサ…アクチュエータ3番側についている(2回目)
赤:1番のセンサ…アクチュエータ3番側についている(3回目)
緑:2番のセンサ…アクチュエータ2番側についている(1回目)
緑:2番のセンサ…アクチュエータ2番側についている(2回目)
緑:2番のセンサ…アクチュエータ2番側についている(3回目)
青色の線:望遠鏡を動かし始めたところ
水色の線:望遠鏡を止めたところ
となっています。灰色の影が付いているところが望遠鏡を動かしている時間になります。

フィードバックOFF

それぞれラベルにあるように動かしています。
大きく望遠鏡を動かした後にカウント値が落着くのにかかる時間は、
90°から30°で33秒、
30°から60°で11秒、
60°から90°で12秒、
でした。

内周のみ駆動

それぞれラベルにあるように動かしています。
大きく望遠鏡を動かした後にカウント値が落着くのにかかる時間は、
90°から30°で12秒、
30°から60°で11秒、
60°から90°で7秒、
でした。

外周(テフロンシート付き)のみ駆動

それぞれラベルにあるように動かしています。
大きく望遠鏡を動かした後にカウント値が落着くのにかかる時間は、
90°から30°で19秒、
30°から60°で16秒、
60°から90°で9秒、
でした。

内外周両方駆動

それぞれラベルにあるように動かしています。
大きく望遠鏡を動かした後にカウント値が落着くのにかかる時間は、
90°から30°で21秒、
30°から60°で20秒、
60°から90°で14秒、
でした。

30''/s 駆動、15''/s 駆動時の平均のカウント値とばらつきを調べると以下のようになりました。

センサ1

フィードバックEl.[°]+30''/s-30''/s+15''/s-15''/s
内周のみ3083200.30+- 3.2283199.88+- 3.1283200.00+-2.0983200.27+-2.33
6083199.80+-14.9783199.82+-13.2283200.17+-5.2683199.71+-5.55
外周のみ3083200.12+- 6.0083199.49+- 7.7183200.26+-2.6583199.84+-2.70
6083201.05+-13.7283198.81+-15.0183200.45+-4.4083199.73+-5.87
両方駆動3083200.29+- 7.9483199.79+- 7.4483200.20+-2.5083199.78+-2.87
6083200.19+-13.7883199.63+-14.1283200.12+-4.8283199.96+-5.01

センサ2

フィードバックEl.[°]+30''/s-30''/s+15''/s-15''/s
内周のみ3081697.19+- 4.9681702.84+- 6.2381698.98+-2.0581700.38+-5.00
6081699.24+-10.3481700.49+- 9.2981699.62+-3.2281699.99+-5.19
外周のみ3081699.17+- 6.0981700.96+- 6.1381699.54+-1.8781700.54+-2.25
6081699.87+- 9.3981699.15+-10.5681700.42+-3.0681699.59+-5.58
両方駆動3081698.39+- 6.2481701.35+- 6.3681699.24+-2.4381700.57+-2.59
6081699.50+- 8.5081699.85+-10.4981700.17+-3.7681699.94+-4.31

これらの結果をまとめると、

テフロンシートの効果はないようです。


再現性について

望遠鏡の駆動がスクリプト化されたので、位置の再現性がよくなりました。
どちらもフィードバック制御をかけていない状態で、駆動試験をしたとき(エッジセンサの結果:こちら)の内周、外周の位置センサのカウント値の変化は以下のようになっています。
以下の図は、全て横軸は時間[秒]、縦軸は
上段:データ全体
下段:1つあとのデータとの差分
となっています。

内周鏡

赤:1番のセンサ(1回目)
赤:1番のセンサ(2回目)
赤:1番のセンサ(3回目)
緑:2番のセンサ(1回目)
緑:2番のセンサ(2回目)
緑:2番のセンサ(3回目)
青:3番のセンサ(1回目)
青:3番のセンサ(2回目)
青:3番のセンサ(3回目)
青色の線:望遠鏡を動かし始めたところ
水色の線:望遠鏡を止めたところ
影付部分:望遠鏡駆動中

外周鏡

赤:1番のセンサ(1回目)
赤:1番のセンサ(2回目)
赤:1番のセンサ(3回目)
緑:2番のセンサ(1回目)
緑:2番のセンサ(2回目)
緑:2番のセンサ(3回目)
青:3番のセンサ(1回目)
青:3番のセンサ(2回目)
青:3番のセンサ(3回目)
青色の線:望遠鏡を動かし始めたところ
水色の線:望遠鏡を止めたところ
影付部分:望遠鏡駆動中

センサのカウント値から、機械的な再現性は良いようです(拡大しても重なっている)。
但し、内周2番のセンサだけ、1回目の駆動だけ10カウント@〜70000だけずれているようです。
駆動中の挙動は内周のほうがよく(ばたつきが小さい、落着く時間が早い)、ここからもテフロンはない方がよいことが分かります。



back to index
back to Home Page