フィードバックをかけながら望遠鏡を動かし、フィードバックが追いつくか、カウント値のばたつきはどの位変化するかを見ました。
今回は望遠鏡の駆動がスクリプト化されたので、毎回同じ場所に向かいます。
フィードバックは
(1)どちらもかけない、(2)内周のみ駆動、(3)外周のみ駆動、(4)内外周両方駆動、の4通り試しました。
それぞれの試行では3回ずつ同じ試験を行っています。
外周セグメントとホイフルツリーの間にはテフロンシートが挟まっています。
以下の図は、全て横軸は時間[秒]、縦軸は
上段:データ全体
中段:前半部分の平均値からの偏差
下段:1つあとのデータとの差分
となっています。また、それぞれの色は、
赤:1番のセンサ…アクチュエータ3番側についている(1回目)
赤:1番のセンサ…アクチュエータ3番側についている(2回目)
赤:1番のセンサ…アクチュエータ3番側についている(3回目)
緑:2番のセンサ…アクチュエータ2番側についている(1回目)
緑:2番のセンサ…アクチュエータ2番側についている(2回目)
緑:2番のセンサ…アクチュエータ2番側についている(3回目)
青色の線:望遠鏡を動かし始めたところ
水色の線:望遠鏡を止めたところ
となっています。灰色の影が付いているところが望遠鏡を動かしている時間になります。
30''/s 駆動、15''/s 駆動時の平均のカウント値とばらつきを調べると以下のようになりました。
フィードバック | El.[°] | +30''/s | -30''/s | +15''/s | -15''/s |
---|---|---|---|---|---|
内周のみ | 30 | 83200.30+- 3.22 | 83199.88+- 3.12 | 83200.00+-2.09 | 83200.27+-2.33 |
60 | 83199.80+-14.97 | 83199.82+-13.22 | 83200.17+-5.26 | 83199.71+-5.55 | |
外周のみ | 30 | 83200.12+- 6.00 | 83199.49+- 7.71 | 83200.26+-2.65 | 83199.84+-2.70 |
60 | 83201.05+-13.72 | 83198.81+-15.01 | 83200.45+-4.40 | 83199.73+-5.87 | |
両方駆動 | 30 | 83200.29+- 7.94 | 83199.79+- 7.44 | 83200.20+-2.50 | 83199.78+-2.87 |
60 | 83200.19+-13.78 | 83199.63+-14.12 | 83200.12+-4.82 | 83199.96+-5.01 |
フィードバック | El.[°] | +30''/s | -30''/s | +15''/s | -15''/s |
---|---|---|---|---|---|
内周のみ | 30 | 81697.19+- 4.96 | 81702.84+- 6.23 | 81698.98+-2.05 | 81700.38+-5.00 |
60 | 81699.24+-10.34 | 81700.49+- 9.29 | 81699.62+-3.22 | 81699.99+-5.19 | |
外周のみ | 30 | 81699.17+- 6.09 | 81700.96+- 6.13 | 81699.54+-1.87 | 81700.54+-2.25 |
60 | 81699.87+- 9.39 | 81699.15+-10.56 | 81700.42+-3.06 | 81699.59+-5.58 | |
両方駆動 | 30 | 81698.39+- 6.24 | 81701.35+- 6.36 | 81699.24+-2.43 | 81700.57+-2.59 |
60 | 81699.50+- 8.50 | 81699.85+-10.49 | 81700.17+-3.76 | 81699.94+-4.31 |
これらの結果をまとめると、
テフロンシートの効果はないようです。
センサのカウント値から、機械的な再現性は良いようです(拡大しても重なっている)。
但し、内周2番のセンサだけ、1回目の駆動だけ10カウント@〜70000だけずれているようです。
駆動中の挙動は内周のほうがよく(ばたつきが小さい、落着く時間が早い)、ここからもテフロンはない方がよいことが分かります。