Type 1 の変光は damped random walk (DRW) モデルで説明できる
Type 2 はほとんど変光しないが、一部(~10%)のものは変光する
CL 現象を判別する最も効果的な探査方法を ZTF データを用いて調べてみた
catflag 0 (問題なし) のデータのみ使用
平均測光 error の2倍以上 error が大きいものは削除
3σ clipping
3-day binning
→ Fig.1
qso_fit (Butler & Bloom 2011) を用いて g-band 変光データから quasar 的なものを抽出する
・σvar: 変光度
・σQSO: DRW 度
・σNotQSO: Gaussian 的変光度
seeing の違いが原因と思われる等級変化により、σvar の値は0からずれている
判定には σQSO を用いる (σNotQSO はあまり役に立たなかった)
この図上での位置がスペクトル判定と異なる場所にいるものが CL 候補
13/15 で broad Hβ/Hα を確認
既に同じ手法で発見報告している4天体を加えて、検出成功率は8割
既に同じ手法で発見報告している2天体を加えて、こちらも検出成功率は8割
分光モニタは大変だが、この手法では測光モニタだけで判別可能
→ CL timescale も測光モニタが継続されれば正確に決定出来るはず
CRTS+ASASSN+ATLAS+ZTF での light curve を PyCALI で結合
1つ目は MJD<55000 では多分 dim state で数年で bright state になった感じ
2つ目は MJD=56400~57600 で MIR が増加、timescale は 1200日程度
3つ目は MJD=57500 までは bright state、57778 の分光までの 400日で変化
詳細を調べるには分光モニタは必須だが、測光パターンの変化でモニタ開始の判断ができる
短時間での状態変化の原因として考えられるもの
・radiation pressure instability (Sniegowska et al. 2020)
・Magnetically elevated accretion disk (Dexter & Begelman 2019)
・上記2つの mix (Pan et al. 2021)
・+disk outflow で更に加速可能 (Feng H. et al. 2021a; Wu & Gu 2023; Wada et al. 2023)
MBH は Hα 強度と幅から推定 (Reines et al. 2013)
以下の式で AGN の L5100 を推定 (Reines et al. 2013 の式の逆使い)
Lbol/L5100 の bolometric correction factor は 9.26 とする
bright state: 0.005-0.04
dim state : ~0.004 かそれ以下
同じ方法で SDSS Type 1 AGN の Eddington 比を評価すると >0.01 (上図・)なので、
この辺りで disk 相転移が起こっている感じ
disk wind で BLR が生成されるシナリオで BLR を消すには、dim state は
下左図の直線(5e39(MBH/107)2/3)よりも下である必要があるが、
それよりはかなり上なのでこれが CL の原因ではなさそう
breathing に関して
SDSS-RM の結果では Hα では breathing は小さいとのことだったが、
CL AGN では十分 breathing している感じ
→ BLR は中心から外まで CL 中でも virialize されていて(slope=-0.25)
構造変化は無さそう
Turn-off の場合は ~0.3% 程度
SDSS - LAMOST (Yang et al. 2018): CL 率 0.006% (Δt=0.9~12.6 yr)
SDSS - SDSS (Green et al. 2022): CL 率 0.03% (Δt~10 yr)
SDSS - ZTF (Lopez-Navas et al. 2022, 2023b): CL 率 0.3% (Δt~15 yr)
nearby Seyfert (Runco et al. 2016): CL 率 3% (Δt~6 yr)
hard X AGN (Temple et al. 2023): known CL が 21/749, CL 率 >1% (Δt=10~25 yr)
SDSS - DESI (Guo W. et al. 2023): CL 率 0.4% (Δt=2~16 yr)
とにかく、結果はかなりバラバラ(多分 selection bias と CL 定義の違い)
この手法は σQSO の値が鍵だが、そもそも DRW model が合っていない可能性もある
Δt 小側で変光構造関数が steep になるとの報告も複数ある
DRW は continuous time autoregressive moving average (CARMA) では (1,0) モードだが (2,1) の可能性もある
もっと複雑な model (CARFIMA)も...
とにかく、Type 1 と Type 2 の変光パターンの違いを正確に区別できる model であることが重要