赤化だと思われるが、dust がどこにあるのかは不明
統一モデルでの解釈の場合は、Type 1 と 2 の中間になるが...
AGN の進化の過程において Red Quasar は鍵となる可能性がある
天体と同一 z での銀河の UV LF (Parsa et al. 2016)から、母銀河が大きくなりすぎないようにする
M*>109Mo となるように、母銀河の質量の確率分布を定義
stellar population の赤化量と galaxy cold dust の放射を関連付けてエネルギー収支に矛盾が起こらないようにする
disk 成分が intrinsic に赤い場合は前提が崩れるが、赤化で赤いとする報告が多い
赤化の type は SMC で合う (Glikman et al. 2012) ... 合わないという報告もあるが、まあ大局的には影響は少なそう
X-Shooter の UV-NIR スペクトルを同様な手法で fitting 中 (Fawcett et al. in prep)
optical/UV 部分以外はほぼ同じ
z 小では L小の天体が多く SED は flat になるが、z大では中央が凹む典型的な形に
→ 母銀河の寄与は非常に小さい
z<1.6 or L6μm < 1045 では、NIR で母銀河と disk, dust は大体同じ寄与
L,z で分けても optical/UV 部分以外はほぼ同じ SED
dusty torus 成分が rQSO,cQSO で全く同じ → rQSO は inclination によるものではない
CIV,λ=1350Å MgII,λ=3000Å Hβ,λ=5100Å の組み合わせ、A,B は Rakshit et al. (2020) 参照
→ 赤化補正後の MBH 中央値はほぼ同じになった(分布の幅は異なるが...)
Lbol は accretion disk 成分を積分し SED には出ていない X の寄与(δlogLbol=0.3)を加えて算出
→ ほんの少し rQSO の方が大きく中央値も異なる(p=0.01)と判定された
→ λEdd の分布はほぼ同じになった
rQSO は intrinsic accretion の性質でも cQSO とほぼ同じ
E(B-V)BBB は有意に異なるが、NH は同一
NIR で select された red quasar では、X で求めた NH は有意に大きい
との報告(Goulding et al. 2018; Lansbury et al. 2020)はあるが...
今回用いた torus model では Type 1/2 AGN での torus 成分の違いは出ているので、model が原因ではない
赤化補正をすると、逆に rQSO の方が若干再放射率(covering factor)が小さくなる(p=0.00002 で有意)
Stalevski et al. (2016) の torus 放射の非等方性に基づく補正(Fig.8 下段)をかけても相対的な結果はほぼ同じ
→ やはり dust torus は関係なさそう
best fit からの残差(特に IR 領域)に着目する
+の残差が残る A,B 領域は、model に含まれない emission があると考えられる
rQSO の方が残差の大きいものが多く、特に A 領域で有意(rQSO の 20%, cQSO の 11% で 2σ超え)
Fig.3 の左側下2つにこの残差が出ている
A 領域の残差は E(B-V)BBB と相関がある
→ hot dust 成分で rQSO に多く存在しているという可能性がある
hot dust だとすると温度は 550-1700K で、母銀河に属する成分ではないことは明白
z や WISE/Spitzer の違いによる偏りもないことを確認
既存の dusty torus model ではこの高温成分は説明できない → dusty wind を後で検討
M* に違いが見られるが、MBH - M* 関係からの推定だと違いは出ないので、違いはないものと考える
他2つも特に違いはなし
とにかく、赤化の原因は torus でも母銀河スケールの dust でもなさそう...
logLbol=46.5, Tdust=1000K, a=0.05μm とすると、R ~ 7pc (結構遠い)
同様な hot dust 成分は近傍の QSO や Seyfert にもある (Burtscher et al. 2015 ほか)
sublimation radius 付近からの放射で CIV outflow を伴うものに多く存在 (Temple et al. 2021)
[OIII] FWHM で wind の有無を確認してみる
z<1, logL6μm>44.5 (母銀河の寄与を避けるため)で調べた
S/N の良いものに絞り込むと rQSO の [OIII] wing がより顕著にわかる
sample 数が少ないので、SDSS 全体での rQSO と cQSO でも比較してみる
[OIII] wing は rQSO に多く存在することが確認できた
[OIII] wing と hot dust 成分との関係を確認してみる
FWHM([OIII])>1000km/s の rQSO で hot dust 成分が顕著に
high-z 天体では CIV blueshift で確認してみる
rQSO の方が CIV blueshift 大のものが多い
CIV blueshift と hot dust 成分との関係を確認してみる
CIV blueshift>800km/s の rQSO で hot dust 成分が顕著に
[OIII]/CIV wind が disk 成分の赤化と host dust の存在の両方に寄与している
→ extremely red QSOs (ERQs) にも見られる傾向