●概要
- φ12' 内の任意の2天体を同時に測光分光
比較天体に対するターゲットの微小なスペクトル変化をモニタする
- 波長範囲 : 0.86-2.1μm (長波長側はファイバーで決まる)
- 波長分解能: 4000
バンド | 次数 | 左端 | 右端 |  |
K | 3 | 1.920 | 2.400 |
H | 4 | 1.440 | 1.800 |
J | 5 | 1.178 | 1.440 |
Y | 6 | 0.997 | 1.178 |
z | 7 | 0.864 | 0.997 |
- 観測視野 : 5"x8" ひし形 (ファイバー25本) x2
Object
 | Reference
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- 離散スリット: クロスディスパーザの分散小

- 反射光学系: バイコニックミラーのみの6面反射

● Mirror #3,#4 のホルダ設計
●バイコニック鏡の修正研磨と形状計測
- 拡張フーコー法での計測結果
下図左は Mirror #1、右が Mirror #2(各面4 or 9 分割で計測)。
上段が修正研磨前、下段が修正研磨後(修正研磨は光の当たる部分のみ)。

- パナソニック プロダクションエンジニアリング社製 超高精度三次元測定機 UA3P でミラー形状を計測した。
サンプルが大きすぎるので少しずつずらして3つの領域に分けて計測、それぞれの計測は 0.1mm ピッチの一次元計測を 10mm 間隔で縦方向と横方向の2パターンで行い、相互の結果を比較することで長時間の原点ドリフトを補正する(1計測は約25分)。
以下は、ドリフト補正後の測定値の設計値からのずれ。縦方向は 1/2 に圧縮してあり、色は 3μm 以上, 1〜3μm, -1〜1μm, -3〜-1μm, -3μm 未満 。
修正研磨前の状態が下図。
| X スキャン結果 | Y スキャン結果 |
Mirror #1 |
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Mirror #2 |
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修正研磨後の鏡の UA3P での再計測は、Mirror #1 は完了で Mirror #2 はもうすぐという状況。Mirror #1 の計測結果は以下。
| X スキャン結果 | Y スキャン結果 |
Mirror #1 |
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上記、2つのスキャン方向の情報を平均化し、隙間部分を拡張フーコーの結果を用いて補間すると、Mirror #1 の最終形状は以下のようになる。
修正研磨により、2つの鏡面には1μm 程度の高低差ができてしまったが、光の当たる部分は設計値より1μm 以内の形状に収まっているのでこれで問題なさそう。
Mirror #2 に関しても、拡張フーコーでは良い結果が出ているので UA3P の測定でも問題ない結果が出ると思う。
●今後の予定
- 科研費基盤 B
技術開発にウェイトを置いた科研費提案で2回、サイエンス中心の提案で1回失敗したので、そもそも検出器が入手できるのか?という部分がネックになっている印象で、この道筋を付けないと厳しそう。
- Mirror #3,#4 (凸面2枚) の形状計測と修正研磨
凸面は機械計測しかできないので、小さくても結構大変。
- コーティングなしの状態で光学系組み合わせ試験
凸面2枚の完成と、Mirror #4 のホルダの製作後で、時間はかかるがここまでは科研費なしで進める。
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