課題演習ゼミ


ゼミ内容

 この演習の目的は、天文学概論で一応天文学全体を学ぶものの、それが実際身についているかどうか見ることと、教科書の読み方を指導するものと位置付けています。その意味で、天文学全分野について学習させるのが好ましいと思っています。

 テキストは当初は現代天文学(ウンゼルト)、それから Astrophysical Cencepts (Harwit) でしたが、前者は絶版、後者は難しくて進まないと言う理由で止め、現在は「宇宙物理学」(高原文郎)を使っています。この教科書を選んだ理由は難易度、一応天体物理学全体を網羅していること、これなら半年で本一冊読むことが可能かもしれないと思ったからです。

 「宇宙物理学」の目次は

  1. 序論
  2. 星の構造
  3. 星の進化
  4. 中性子星
  5. 銀河
となっており、多少理論に偏っているものの、全体を読めば天体物理学のほぼ全分野を網羅していると思っています。

 稲垣は 2002 年度 2 章、3 章は「恒星物理学」の講義と重複しているため、あまり学生を深く追求しなかった為、半年(学生数 12 名)でほぼ一冊全部終えることが出来ました。

 釜谷は 2003 年度、2 章及び3 章を行いました。1章は釜谷が解説しました。内容的には、恒星の進化の理解に必要な基礎的な物理過程の把握を目指しました。学生数は例年通り(11名)でしたが、教科書を読了するためにはゼミの進行に工夫が必要であることを痛感しています。