主鏡制御シミュレータ



下農シミュレータを用いて、セグメント6枚の場合の制御性を調査した。

センサは各辺の30等分点上に配置し、位置を移動させながら最小特異値モードの特異値
で制御性を判断する(18枚制御の際の判定基準と同じ)。
内周リングには仮想的なアクチュエータが配置されているが、センサー数は18個なので、
アクチュエータ数がこれを上回らないように内周リングアクチュエータは固定とした。
また、センサアーム長はセグメント境界から50mmとした。
各モードの特異値は、下図右列の18種類のパターンの下左側の数値で、右側の数値は
最大値を1としたときの相対値である(相対値は参考程度)。

まず、18枚制御の場合の最適配置と判断したセンサ配置で試した。
半径方向の境界部のセンサーを、辺の両端から順に近づけて最小特異値の変化を調べた。

結果の概要は以下の通り。

  • 半径方向のセンサが離れているときには「ピエロ襟巻きモード」が悪化
  • 逆に接近している場合は「傾きモード」が悪化
  • 中間ではセンサ位置によらず検出が難しい「曲率変化モード」が残る
  • 18枚制御の際の最適配置とされた3等分点配置は、6枚制御でも有効


次に、内周リングに沿って1セグメントにつきセンサを2個ずつ配置し、
半径方向のセンサを1個に減らして評価した。
半径方向のセンサを端から中央に移動、次に、内周リングに沿ったセンサの
片方を、中央付近で動かして最小特異値の変化を調べた。

結果の概要は以下の通り。

  • こちらの配置の方が、上記配置よりも1.5倍弱制御性が良くなる。
  • 半径方向のセンサは外側ほど良い。
  • 内周リングに沿ったセンサの片方は中央、もう一つは端が良い。
  • 配置によらず、「曲率変化モード」、「傾きモード」の順で制御性が決まっている。


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