● 京大岡山3.8m新技術望遠鏡
- 18枚扇型分割鏡
- 精密研削による鏡面加工
- 軽量架台

● 主鏡制御シミュレータ概要
- 60個のエッジセンサを配置

- 57個(仮想3個を含む)のアクチュエータを個々に動かしてセンサの変動を計算
- 任意のアクチュエータ駆動ベクトルに対するセンサ変動ベクトルの変換行列が出る
- SVD解析で57個の特異ベクトルに展開(うち3モードは縮退)

- 縮退していないモードの最小特異値ができるだけ大きくなるようなセンサ配置を決定
- 逆変換でエッジセンサ値からアクチュエータ駆動量が計算できる
- センサにランダムノイズを与えてアクチュエータで補正すると、特異値の小さい四重極
六重極モードが残る → モード別にフィードバックパラメータを変えて制御する必要
- 変換行列の測定はセンサノイズを顧慮してもアクチュエータ10μm以上駆動で可能
- 全体の並進・傾き成分を除去してからアクチュエータ駆動量を算出することも可能に
● PSF による評価
- 主鏡全体の並進(defocus)、傾き(offset)を除去した状態で PSF を評価

- 各セグメントの光軸方向制御誤差 / 横ずれ・回転誤差に加えて、
- セグメント光学面の構造関数 / 各セグメントの曲率誤差も顧慮

曲率誤差など +構造関数
- PSF の Strehl ratio で評価

- マウナケア山頂の大気揺らぎモデル(r0=25cm)と同等な構造関数の鏡に対して
- セグメントの曲率誤差100μm+アクチュエータ制御残差±50nm
- セグメントの曲率誤差50μm+アクチュエータ制御残差±75nm
の場合に構造関数と釣り合う
- もちろん、日本の空(r0=7cm)では seeing エラーが卓越
- セグメントの並進の影響は傾き調整で消すことができる
- セグメントの回転の影響は消せないので、回転は0.07°(1.2mm/1m)以下に抑える
● 今後の方針
- 下農くん異動につき、シミュレータ開発は大きく中断
- シミュレータコードの解読
- エッジセンサ値 → アクチュエータ制御値変換クラスの切り出し
- エッジセンサ・温度計・アクチュエータ制御クラスの実装と上記との融合
iwamuro@kusastro.kyoto-u.ac.jp
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