主鏡 FEM 解析4


主鏡FEM解析3の支持点配置で、フローティング支持の場合の変形解析を行った。
まず、固定点なしで出来る限り水平になるような上部12点と下部6点の反力配分を与え、傾きを除くために中央1点のみ摩擦なし接触支持を追加した。

計算の結果わかったことは以下の通り。

下表赤色欄のものが採用値

変形備考変形備考
設計値通りの状態
上部18点:27.296N
下部9点:26.918N
max: 54nm
min: -6nm
上部左右のトラス節点
間隔を1mm狭くする
上部18点:27.296N
下部9点:26.918N
max: 24nm
min: -6nm
下部トラス節点
を2.5mm近付ける
上部18点:27.200N
下部9点:27.109N
max: 27nm
min: -18nm
どちらも狭くする
上部18点:27.200N
下部9点:27.109N
max: 10nm
min: -18nm

支持点全体を0.5mm上方へずらす
変形備考変形備考
設計値通りの状態
上部18点:27.238N
下部9点:27.032N
max: 41nm
min: -5nm
上部左右のトラス節点
間隔を1mm狭くする
上部18点:27.238N
下部9点:27.032N
max: 19nm
min: -4nm
下部トラス節点
を1.5mm近付ける
上部18点:27.180N
下部9点:27.147N
max: 24nm
min: -9nm
どちらも狭くする
上部18点:27.180N
下部9点:27.147N
max: 8nm
min: -14nm

支持点全体を1mm上方へずらす
変形備考変形備考
設計値通りの状態
上部18点:27.180N
下部9点:27.147N
max: 29nm
min: -4nm
上部左右のトラス節点
間隔を1mm狭くする
上部18点:27.180N
下部9点:27.147N
max: 16nm
min: -9nm
下部トラス節点
を1mm近付ける
上部18点:27.142N
下部9点:27.224N
max: 19nm
min: -6nm
どちらも狭くする
上部18点:27.142N
下部9点:27.224N
max: 8nm
min: -20nm

支持点全体を1mm上方へずらしたもののうち、左上の状態のものに対し、下段 whiffle tree の 上側左右端に 30g のおもりをつけて補正すると以下のようになる。
変形備考
支持点全体1mm上方移動
上部両端3+3点:27.084N
上部中央12点:27.234N
下部9点:27.140N
max: 17nm
min: -4nm

また、1個 70g の edge sensor を6個つけると、以下のようになる。左図は支持点を動かしていないもの、右図は支持点を1mm上方へずらしたもの。

変形備考変形備考
支持点移動なし
上部右側9点:27.457N
上部左側9点:27.466N
下部9点:27.0477N
max: 5nm
min: -35nm
全支持点1mm上方移動
上部右側9点:27.342N
上部左側9点:27.350N
下部9点:27.277N
max: 2nm
min: -60nm

外周セグメントに対する計算結果。左図は支持点を動かしていないもの、右図は支持点を1mm下方へずらしたもの。

変形備考変形備考
支持点移動なし
上部18点:27.453N
下部9点:27.097N
max: 28nm
min: -9nm
全支持点1mm下方移動
上部18点:27.5766N
下部9点:26.849N
max: 37nm
min: -6nm

内周セグメントの背面全体を均一な圧力で支えた場合の評価。全体の傾きを抑えるため中央のパッドで摩擦なし固定をしている。
重力による自重変形で、等圧支持では重い上半分の左右端が大きくたわんでしまう。機上検査時の等圧支持は無理そう。

変形備考
背面全面:677N
max: 140nm
min: -1050nm


iwamuro@kusastro.kyoto-u.ac.jp