アクチュエータレバー部の変形調査


アクチュエータレバー部の FEM による変形解析を行なった。3D 図面は AutoCAD2000 で作成し、
Mechanical Desktop 5 で変換(solid => parts)、Design Space 7 で FEM 計算をした。
FEM 計算 → 修正 を何度も繰り返し、レバー形状と各部分の厚みを修正した。
現在案は、アクチュエータモータとして

ハーモニックドライブ社 LAH-46-3002F:分解能 0.069μm, ストローク 30mm, 定格/最大推力 20/40kgf

を考え、力を伝達する軸径は 10mm、それを固定するリニアブッシュは THK 社 LMF10 を、
上面の球面ジョイントは THK 社 TBS10 を仮定して設計を行なった。FEM の計算結果は
以下の通りで、アクチュエータ推力 100N に対し力点移動量 3.86mm、作用点移動量 0.384mm と
設計通りほぼ 10:1 で動き、非線型量もほとんど無い事を確認した。

計算条件
グローブ部分は高さ 10mm の穴空き円筒とし、力の伝達軸は直径10mm、長さ12mmの円柱で側面を円筒固定し、底面に 100,200,300,400N をかけて変形を調べた。上からの力は 1000N。
FEM 計算メッシュ
てこのレバー部分は細くなる部分があるので、他の部分に比べてメッシュの密度を高めた。材質が薄い場合に有効な直接法という計算方法と、厚い場合に有効な反復法という計算方法があるらしいが、変形する部分は主に薄い部分なので、直接法で計算した。
アクチュエータ推力 100N の場合
力点移動量 :-0.06mm
作用点移動量:-0.086mm
アクチュエータ推力 200N の場合
力点移動量 :+3.26mm
作用点移動量:+0.298mm
アクチュエータ推力 300N の場合
力点移動量 :+7.12mm
作用点移動量:+0.682mm
アクチュエータ推力 400N の場合
力点移動量 :+10.98mm
作用点移動量:+1.065mm


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