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セラミック基盤センサ試験報告
セラミック基盤センサの安定性を試験しました。
・センサの時間安定性
温度一定の環境でセンサの時間安定性を見る実験を行いました。
5つのセンサを同時に実験。
読み出しBOXは5ch同時読み出しのものを使用。
実験セットアップ
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センサのコイル部分は避けて、同じ厚さの低熱膨張ガラスを三枚置いた。 |
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プラスチックの土台の上にセンサを安置した。 |
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それぞれのセンサ上に金属ブロックを置いた。 |
読み出しBOXを含めたこのシステムを±0.1℃で安定させた恒温槽内部に入れました。
恒温槽内部に入れてから3時間ほど安置させたのちにデータサンプリングを行いました。積算時間は400usとしました。
・結果
5つのセンサに便宜上1〜5と番号を割り振りました。
センサ番号 |
1 |
2 |
3 |
低熱膨張ガラス厚(mm) |
0.6 |
0.6 |
0.6 |
実験結果(*) |
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センサ番号 |
4 |
5 |
低熱膨張ガラス厚(mm) |
0.3 |
0.3 |
実験結果(*) |
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(*)横軸を時間、縦軸をカウント値でプロットしたグラフです。カウント値は10回分のデータの平均をとりました。
4番のセンサは他に比べて異常な挙動を示しました。(固定方法の問題かと思われます)
同じ厚さ0.6の低熱膨張ガラスを挟んだセンサ(1番〜3番)と0.3のガラスを挟んだセンサ(5番)では値が有意に違いました。(同一のセンサで比べる試験はまだ)
実験全体を通してドリフトが見られました。変形の影響かと思われます。
4番を除いて終盤の2時間のデータを抜き出してみてやります。
センサ番号 |
1 |
2 |
3 |
5 |
実験結果 |
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rms評価(カウント) |
0.226 |
0.217 |
0.333 |
0.404 |
恣意的に取り出したデータですがrms=0.5カウント程度で安定しているように見えます。
カウント値から距離への換算がまだできないので、何nmに相当するかは不明です。
実験終了後、実験環境を保存したまま、続けて25時間分のデータをとりました。
センサ番号 |
1 |
2 |
3 |
低熱膨張ガラス厚(mm) |
0.6 |
0.6 |
0.6 |
実験結果 |
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センサ番号 |
4 |
5 |
低熱膨張ガラス厚(mm) |
0.3 |
0.3 |
実験結果 |
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4番を除くカウント値の変化は恒温槽内の温度が原因ではないかと思われます。
1番のセンサを使って2番と3番のセンサを補正してみました。
センサ番号 |
2 |
3 |
低熱膨張ガラス厚(mm) |
0.6 |
0.6 |
実験結果 |
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・補正内容
1番の出力値を10秒でbinまとめ。
(センサ出力値)/(1番センサの出力値)*定数
定数は適当に1番センサの出力値の全時間平均としました。
安定性
2番 rms = 0.221count
3番 rms = 0.258count
このデータのドリフトが温湿度依存なら10秒サイクルの補正で安定させられそうです。