京大岡山3.8m新技術望遠鏡

望遠鏡設計の進捗状況(つづき)


岩室 史英(京大宇物)
京大岡山新技術望遠鏡プロジェクトメンバー   2007年9月
http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~iwamuro/Kyoto3m/abst3.html


● ナスミス台の変形評価

方位軸ベースとなるレールの直径 5m
小さいと建設費、ナスミス台設置
床+装置で 3t, 望遠鏡鏡筒部は 5t と仮定 → 変形は 0.27mm (自重変形込)
→ 100kg 増減で変形は 10μm (焦点部で1"に相当)以下


● 非接触センサ安定性試験

シグマ光機製デジタルセンサ DS-H10

左の形のものの安定性は問題ないが、右の形のものの安定性はかなり悪い
差が出る原因及び、最も長期安定性のある使用方法を引続き調査中。

現在の試験配置(下左図)。センサ保持治具と対向金属板は絶縁すればグラウンド線は不要。
緑が上図左のタイプ、赤と青が上図右のタイプ、下右図は最近3日間の安定性(1カウントは約10nm)。

左のタイプ(緑)のセンサの50日間の安定性試験(ギャップ 0.3mm 固定)
上から、センサ読み出し値(水色)、温度(赤色)、湿度(緑色)
センサ読み出し値で途中ジャンプのあるところは、他のセンサの接続変更したところ
作業がなければジャンプしなかったものとして、接続したものが ピンク色
更に、温度と湿度で補正したものが青色 (50日間の安定性がほぼ±50nm以下)

補正すると湿度センサのノイズが影響するので、湿度センサは複数必要



研削関係の進捗状況



● 研削盤の現状

分割主鏡を研削する研削盤の仕様

完成真近の研削盤

真直度の検査(●位置で基準面高さを測定)

停止直前の移動方向でオフセットがあるが補正可能

研削盤での試験研削風景(φ60cm クリアセラム)


● 主鏡鏡材

製造工程(オハラ社ホームページより)


納入直前の mirror blank (クリアセラム-Z HS)


iwamuro@kusastro.kyoto-u.ac.jp