● 架台に搭載しての試験
- フィードバック高速化

以下の変更を行い、フィードバックを現時点での最高速にした。
- センサ10回サンプリング合計をもらう(12msec 間隔)
- 駆動シャフトのセンサ値の上記16回読み出し分から、直近のカウント
±0.7μm 程度以内のカウントだけを取り出して平均、目標値との差分を
アクチュエータにフィードバック(200msec 間隔)
大きく動く場合と小さく動く場合で、ゲインが2倍程度変更されるように修正
- エッジセンサのカウントに関しても同様に16回読み出し分から、
直近のカウント±0.01% 程度以内のカウントだけを取り出して平均、
目標値との差分を駆動シャフトのフィードバック目標値に加算(500msec間隔)
- 上記2.3.での2段フィードバックの代わりに、エッジセンサのカウントから
直接内周アクチュエータにフィードバックするモードも準備(200msec 間隔)
上記4.の1段フィードバックモードでの結果

左は、外周アクチュエータを8μm上下させたときにエッジセンサのフィードバックで
内周鏡が反応し、元の状態に戻る様子。1秒程度でほぼ元の状態に戻ることがわかる。
右は1段フィードバック制御ON/OFF時のエッジセンサ値のパワースペクトル。
0.3Hzより遅い成分は改善されたが、2Hz程度までは100nmレベルでまだ不安定。
結果の詳細は森谷さんのページ参照
- 横ずれ測定
同じ位置センサを用いて、望遠鏡の高度角変化に伴うダミー鏡の相対的な
動きを調べた。

ラテラル支持リング(右図)周辺のスペーサをゴムから金属に取り替えて試したが、
どちらの場合にも外周鏡端の動きにして20μm程度の左回転成分があり、また
金属スペーサへの交換後に50μm程度の横ずれ成分が現れた。移動量の1/5程度の
再現性の不定性も残ったため、鏡の支持方法を変更して再度測定することにした。
(以下参照)
結果の詳細は森谷さんのページ参照
● 改良作業
- センサヘッド改良
センサ部の温度安定性とケーブル干渉に対する安定性を高めるために、セラミック
基盤のセンサに通信部をバッファで切り離した回路を加えたセンサ基盤を製作中。
- 鏡支持方法改良
望遠鏡を倒した際にセグメントが回転するのは、ラテラル支持支柱によるY字拘束が
1点で交わっていない事が原因の可能性がある。また、起こしたときの再現性が悪い
のは、Whiffle tree とセグメントとの間の摩擦が原因と考えられる。この2つの
可能性を確認するために、Φ1mm 棒による支持(下図左)と、ラテラル支持支柱の
グローブに対する取り付け位置を正確にするための治具(下図右)を準備中。
これらを併用して、再度横ずれ確認試験を行う予定。

●その他
- 主鏡オートコリメーション試験
西村製作所が忙しいらしく、止まったまま。
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