FMOS Schmidt Plate の測定 3

http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~iwamuro/FMOS/SCHMIDT/schmidt3.html


FMOS 分光器用の 特殊 Schmidt Plate について

形状
315mm x 251mm x 厚さ約80mm(傾斜角約15°), 6次の軸外し非球面 平凹/平凸各1枚

製作
理化学研究所にて ELID 加工
清原光学にて手作業で仕上げ研磨

測定日
2004年3月30日 10:00 - 13:30, 14:30 - 16:30

使用機器
国立天文台開発実験センター三鷹光器 NH-3SN (非接触3次元測定器) を使用

測定内容
測定対象物が前回と同じであるため全く同じ方法で測定を試みたが、加工面が鏡面になったため散乱光が減り、周辺部ですぐにオートフォーカスを外してしまい失敗。様々な方法を試した結果、1mm step で 140mm を一次元 scan する方法しかないということが判明した。
凹面の Plate は右上、左上を 20mm 間隔で各 7 scan 行い(時間の都合で下半分は測定できなかった)、凸面の Plate は右上、左上、右下、左下を 60mm 間隔で各 3 scan 行った(Plate 中央の scan は重なっている)。また、表面荒さを測定するため、凸面、凹面とも中央を縦方向に 0.01mm step で 40mm scan を行った。凸面に関しては、これまで通常用いてきた詳細測定モードの他、続けて高速測定モードでも同じ場所を測定した。対物レンズは 100倍のみを使用した。

結果

結果一覧
測定内容解析結果(Click で拡大)
測定1-4 (140mm, 1mm step)
:+120mm
: +60mm
: +0mm
測定1(左側) σ:0.964416μm
x,y:-68.0mm, +61.8mm
θxy:-15.100°,-0.104°
測定2(右側) σ:1.0045μm
x,y:+72.3mm, +61.6mm
θxy:-15.094°,-0.098°
: -0mm
: -60mm
:-120mm
測定3(左側) σ:1.4827μm
x,y:-66.1mm, -57.3mm
θxy:-15.152°,-0.048°
測定4(右側) σ:2.55787μm
x,y:+74.0mm, -57.2mm
θxy:-15.156°,-0.022°
は一致するはずなのだが...
測定5,6 (140mm, 1mm step)
:+120mm
:+100mm
: +80mm
: +60mm
: +40mm
: +20mm
黒: +0mm
測定5(左側) σ:1.4629μm
x,y:-70.0mm, +60.6mm
θxy:-15.066°,+0.012°
測定6(右側) σ:1.87387μm
x,y:+73.0mm, +60.8mm
θxy:-15.055°,-0.158°
(+120mm)の中央付近は、欠けている部分
測定7 (40mm, 0.01mm step)
:詳細測定モード
:高速測定モード
測定7 σ:0.06446μm
x,y:+1.1mm, +1.7mm
θxy:-15.116°,-0.022°
高速測定モードは思ったより悪そうな印象。
σ は両方のデータを合わせて出した数値。
測定8 (40mm, 0.01mm step)
:高速測定モード測定8 σ:1.04068μm
x,y:+0mm, +1mm
θxy:-15.011°,+0.109°
溝の深さは13μm
溝の寄与を除くと、1σ〜0.1μm
周辺部の荒さはもっと大きかった印象。


iwamuro@kusastro.kyoto-u.ac.jp