超巨大望遠鏡用近赤外観測装置アイデア


Dewar 内部前面側。
入射窓、キャタピラ式マルチスリットシステム、コリメータレンズチューブ、フィルターホイール、回転冷却瞳、グリズムホイール、カメラレンズチューブ、検出器、冷凍機の順で並ぶ。
光学系は 5:1 で F/15 を F/3 にし、HAWAII2(2048x2048) アレイ上に結像させると、2□'(1.4'x 1.4') がカバーできる(望遠鏡口径30mの場合)。
Dewar 直径 48cm に対し、入射窓直径は 32cm とかなり大きい。
Dewar 内部後面側。分散素子等多く入れられないのが難点。
19個の Dewar を並べた直径2mの焦点面(像面湾曲に沿って配置)。
各装置2□'の視野を持つので、全体で38□'の視野、filling factor は 23%。
全体をまとめて巨大な Instrument Rotator に載せる必要がある。
原理上は、各 Dewar の入射窓を2重にして局所的な収差を補正できれば、幾らでも焦点面を広げることができる。
配置イメージ
4回の露出で148□'をカバーしたところ(隙間ができる)。
6回の露出で172□'をカバーしたところ(隙間なし)。
キャタピラ式マルチスリットシステム(裏側)。
キャタピラ内部のスリットプレートに付けられている「つまみ」をアクチュエータで動かして位置を決める。この操作は、キャタピラを1枚ずつ出しながら順次行う。
キャタピラ式マルチスリットシステム(表側拡大)。スリットの可動範囲は左右それぞれ 1/3 の部分で、スリット幅は可変、長さは 3mm (1.4")でキャタピラは 46枚。隣同士に 1mm のデッドスペースができる。


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