MLAモード : グリズム用バンドパスフィルター

フィルター透過率のデータです。
測定には こちら に書いてあるのと同じ装置UV3100Sを使用しました。
分解能は約2Åです。もっと広い波長域(190-1300nm)、低い分解能で計った データもありますが、リーク等はなさそうなので、省略しました。
No.4グリズム用のフィルターでリップルが心配されていましたが、問題 なさそうです。ちょっと凸凹が目立ちますが。
No.2グリズム用
データ
グラフ

No.4グリズム用
データ
グラフ

この凸凹が少し気になったので、姿勢差でmicro-pupilが移動した場合、 フラットフィールドにどのように影響するか調べてみました。
まずこのデータをFWHM=2pixel(〜5.2Å)になるようにスムージングをかけ (Gaussianを使用。根拠なし。optimisticかも)、少しずらしてサンプリングし、 割り算をしてみます。天体を撮っている時と、フラットを撮っている時で、 micro-pupilが移動した場合を想定しています。
その結果が こちらで、下の方に比較のため縮小した透過 曲線をのせています。ここに出ているのはmicro-pupilが0.5 , 2 pixel 移動した場合です。実際に使用するのは6200-7500Åなので、 端の方は気にしないで下さい。
0.5 pixelではあまり目立ちませんが、2 pixel移動すると、2%程の高さの エラーが何カ所かで出てくるのが見えます。連続光の強い天体を観測する 時には注意が必要かもしれません。
ちなみに、6200-7500Åで統計をとってみると、0.5 pixelでは分散が約0.3%、 2 pixelでは分散が約1%になりました。透過率測定のエラーがどの程度なのか わからないので、実際のフラットフィールドのエラーがどれくらいになるか はっきりとは言えませんが、全体として見た時のフラットフィールドの誤差 は(波長方向に関しては)、上記の値をupper limitとして考えて良いと思い ます。もちろん、波長によっては注意が必要なのは上に書いた通りです。