太陽恒星分科会

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座長からのメッセージ


A.太陽恒星分科会へようこそ
最初にぶっちゃけると、恒星はただの水素ガスの塊です(ただしそれは純粋 ではなく、少しのメタルと角運動量そして磁場を含んでいる)。この、ただの 水素ガスの塊が見せる実に多彩な活動! 水素ガスの塊に魅せられてしまった 奇特な皆様、共に発見と驚きに満ちた恒星の世界へ旅立ちましょう。

B.今年のテーマ
今年の太陽恒星分科会のテーマは「新しい方法で」に決まりました。望遠鏡 や計算機のインフレーション的発展によって、これまで考えられていなかった ような新しい天文学が始まっています。新しい方法で新しい発見を。21世紀 の天文学を担うのは私たちなのですから。

C.招待講演について
今年の太陽恒星分科会は、京都大学の柴田一成先生に講演をしていただく予 定です。柴田先生は電磁流体シミュレーションの分野における世界的なパイオ ニアで、柴田先生の影響を受けた多くの方々と共に世界をリードし続けていま す。また、太陽観測衛星「ようこう」などの観測データ解析でも重要な仕事を 残しておられ、フレア、ジェット現象のメカニズムを電磁流体の視点から解明 してこられました。 当初は観測屋さんからも一人招く予定でしたが、残念ながら都合がつきませ んでした。しかしその分柴田先生に、シミュレーション科学が目指すもの、現 在の最先端のトピックとこれからの展望、観測屋さんや若手への提言など、語 り尽くしていただきます。皆様の積極的な参加を期待しています。

D.一般講演の募集について

▼口頭発表
・レビュー講演
既にその分野の研究をされている方が、若手・後輩たちを対象として、 その分野の背景や現状を紹介することが目的です。テーマに沿った内容 ならなお良しです。特に観測屋さんは招待講演を補うためにも是非ご検 討ください。発表+質疑応答で1人30分程度を予定しています。
・一般口頭発表
レビュー講演とは異なり、最新の研究成果を報告することが目的です。 発表+質疑応答で1人15分を予定しています。

▼ポスター発表
ポスターの前でじっくり議論ができますので、講演時間が短いと思われ る方は積極的にポスター発表をご利用ください。また、口頭発表の時間 に、ポスターの宣伝時間を設ける予定です。

#発表者の人数により、発表時間や人数の調整をさせて頂く場合があります。

招待講演

title: 「太陽における電磁流体現象」

speaker: 柴田 一成 (京大・理・附属花山天文台 / 教授)


現代は太陽観測の黄金時代である。1991年に打ち上げられた わが国の太陽X線観測衛星「ようこう」は太陽研究を一新し、フレ アにおいて磁気リコネクションが中心的な役割を果たしていること、 コロナは誰が予想したよりもはるかに激しく活動していること、な どを明らかにした。その後の欧米のSOHO 衛星(1995年打ち上げ)、 TRACE 衛星(1998年打ち上げ)も、「ようこう」同様に多くのリ コネクションの証拠や予想外の激しい活動を次々と発見し、「よう こう」と共に太陽の驚くべき素顔を明らかにしつつある。また、わ が国の地上観測(京大飛騨天文台、国立天文台野辺山太陽電波観測 所など)の活躍やスーパーコンピュータによる電磁流体数値シミュ レーション研究の発展も見逃せない。 本講演では、これらの発展著しい太陽観測によって一新された太 陽研究の現状を紹介し、太陽フレアやコロナなどの電磁流体現象は どこまで解明されたのか、残された問題点は何か、などについて、 観測ムービーやシミュレーション・ムービーをふんだんに交えなが ら解説する。また、恒星フレアや原始星フレア、宇宙ジェットなど 類似の天体電磁流体現象についてもコメントしたい。


mail.gif ss02web@kwasan.kyoto-u.ac.jp

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