研究紹介 岩室 史英(いわむろ ふみひで)(京都大学大学院理学研究科 助教授)

 天文学は唯一タイムマシンのように過去を直接見ることの出来る学問です。 光の速さでも100億年近くかかってしまうような遠方の宇宙は、過去の宇宙の姿で あると同時に、光速に近い速さで我々から遠ざかっています。そのような宇宙を 詳しく調べるには、可視光より波長の長い近赤外線での観測が重要で、そのための 装置開発とすばる望遠鏡などを用いた観測研究を並行して行なっています。

 また、国内で最大の望遠鏡を作るための研究開発も行なっています。どのような 学問も年々巨大化する一方のこの頃で、天文学も例外ではありませんが、宇宙は 果てしなく広く、手近にありながら正体が分からない天体、新しいアイデアを 必要としている部分もまだまだ沢山あります。謎だらけの遠方宇宙だけでなく、 近くの天体や新しいアイデアなどにも常に気を配って研究を進めています。



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